画文帯環状乳神獣鏡

鏡の源は、池や水溜りに自分の姿を写した「水鏡」です。

その後、石や銅を主材にしたものが現れ、ローマ時代にはすでに全身鏡ができていました。

金属鏡の中で現存する最古のものは、紀元前2800年頃のものでロンドンの大英博物館に保存されており、現在の手鏡にそっくりの形をしています。

13世紀には、ガラスの板に鉛をつけた鏡の出現が書物に載っていますが、ガラス鏡が盛んに生産されるようになったのは西暦1317年に水銀アマルガムをガラスに付着させる方法(水銀法)が、ベニスのガラス工人によって発明されてからです。

日本においては、弥生時代にはすでに銅とスズの合金でできた青銅による農具、銅鐸、銅鉾とともに製造されています。

特に、青銅の鏡は三種の神器(八咫鏡・天叢雲剣・八尺瓊玉)のひとつとして皇位の象徴とされたことからもわかるように、大和政権下の古墳時代には多くの青銅鏡が作られていたようです。

ガラス鏡が日本に伝来したのは、西暦1549年(天正18年)だと言われています。

その後、明治に入ってヨーロッパから板ガラスが輸入されるようになり、それまでの水銀法に代わる硝酸銀による製法が伝えられました。

板ガラスの国産化とあいまって、わが国の鏡産業は大きな発展を遂げてきたのです。